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自転車の適正なタイヤ空気圧は?バルブの種類や空気入れの方法も解説

自転車の性能を引き出し、安全かつ快適に走行するためにはタイヤの空気圧管理が重要です。 空気圧管理を怠ると、自転車の性能を引き出せないばかりか、パンクのリスクが高まったり、乗り心地が悪くなるデメリットがあります。 一方で、「自転車の適正なタイヤ空気圧がわからない」「タイヤの空気入れの方法がわかりにくい」とお悩みの方もいらっしゃるでしょう。

自転車の適正なタイヤ空気圧

自転車のタイヤ空気圧を適正に保つためにも、まずは空気圧単位の種類と自転車ごとの適正空気圧を把握しましょう。
ここでは、自転車のタイヤ空気圧について解説します。

空気圧単位の種類

自転車の空気圧に関する単位とその概要を以下の表にまとめています。

空気圧の単位 使われることが多い国 特徴 標準的な空気圧
psi(プサイ) アメリカ、イギリス 自動車でも使われる。ポンプやタイヤによく表記される 30psi~120psi
bar(バール) ヨーロッパ 昔の日本製ポンプなどでよく使われていた。やや古い単位 2kgf/cm²~8kgf/cm²
kgf/cm²(重量キログラム毎平方センチメートル) アジア 昔の日本製ポンプなどでよく使われていた。やや古い単位 2kgf/cm²~8kgf/cm²
kpa(キロパスカル) 日本・カナダ・国際規格 SI(国際単位系)に基づく正式な圧力単位 200kpa~900kpa

タイヤによって使用される空気圧の単位が異なるため、それぞれに応じた計測基準でタイヤの空気圧を測ることが必要です。

また、自転車の種類によって適正なタイヤ空気圧は異なるため、乗っている自転車ごとに適切な空気圧を保つことが大切です。

適正なタイヤ空気圧の確認方法

自転車のタイヤ側面には「psi」や「kpa」などの空気圧単位と数値が表示されており、これらを参考に空気を入れます。一般的には、細いタイヤほど高圧に、太いタイヤほど低圧に設定できるようになっている場合が多いです。

タイヤによっては最小空気圧・最大空気圧の表示があるため、その範囲で乗る人の体重や使用するシチュエーションに合わせた最適な空気圧に調整します。

乗る人の体重が軽い場合は自転車のタイヤが跳ねやすくなるため空気圧を低めに、乗る人の体重が重い場合はタイヤが地面に沈み込みやすくなるため、高めの空気圧をおすすめします。

また、滑らかに舗装された路面を走る場合は高めの空気圧で転がり抵抗を減らし、段差があったり砂利道を走る場合はタイヤが跳ねるのを防いだり、衝撃吸収性を高めるために低めの空気圧にするなど調整すると良いでしょう。

最大空気圧のみ表示されている場合は、その上限を超えないように調整が必要です。最大空気圧の数値通りに入れると乗り心地が硬くなり、疲れやすくなる場合があるため、最大空気圧の70%〜90%を目安にしましょう。

空気圧を確認したい場合は、空気圧が確認できるインジケーターがついている空気入れの使用がおすすめです。詳細は後述の「自転車の空気入れについて」で解説します。

自転車のバルブと種類

自転車のバルブとは、タイヤに空気を入れたり抜いたりするための弁を差します。

エアバルブや空気弁と呼ばれることもありますが、JISで規格化されており、正式名称はタイヤバルブといいます。

タイヤバルブはタイヤの空気圧管理を行うために重要なパーツで、日本に流通している自転車では主に英式バルブ・米式バルブ・仏式バルブの3種類があります。

英式バルブ

英式バルブは、シティサイクルに使われていることが多く日本人に馴染みの深いタイプです。

英式バルブには虫ゴムと呼ばれるパーツがあり、1年程度で劣化することが多いため、定期的に交換が必要です。

国内でもっとも普及しているタイヤバルブであるため、補修や関連パーツが入手しやすいことがメリットです。

一方、構造上空気が漏れやすく、少しだけ空気を抜いて空気圧を微調整する機能や空気圧を測定する機能はありません。

そのため、空気圧の正確な計測ができず、空気圧の調整が難しいというデメリットもあります。

米式バルブ

米式バルブは、マウンテンバイクやBMXなどの太めのタイヤに使われることが多いバルブです。

バイクや車と同じタイプであり、空気が漏れにくいことや耐久性が高いなどのメリットがあります。丈夫な構造である一方、重量があることがデメリットです。

また、英式バルブ用の空気入れでは空気を入れられないため、専用のポンプが必要です。

仏式バルブ

仏式バルブは、ロードバイクやマウンテンバイク、レース用自転車に広く使用されているバルブです。

仏式バルブはバルブ内部に弁が内蔵されており、少しずつ空気を排出することが可能なため、路面や走行の状況に応じて空気圧を調整できるメリットがあります。

一方で、バルブ自体が細くて軽いため、他のタイプのバルブに比べて耐久性が低いデメリットがあります。また、空気入れの際には専用の口金形状を備えたポンプが必要です。

自転車のタイヤ空気圧を適正に保つ必要性

自転車のタイヤの空気を適正に保つことは、走行性やタイヤ寿命、安全性で非常に重要です。
ここでは、それぞれのポイントを解説します。

走行が楽になる

自転車のタイヤ空気圧を適正に保つことは、快適な走行を実現するために欠かせません。
タイヤの空気圧は高すぎても、低すぎても問題があります。

空気圧が低いとタイヤが潰れすぎて接地面積が多くなるので、転がり抵抗が高まって進みにくくなります。一般的には空気圧を上げてタイヤの接地面積を小さくしたほうが転がり抵抗が弱まるため軽い力で走ることが可能です。

しかし、空気圧を上げすぎるとタイヤのクッション性が弱まるので微細な路面の凹凸で自転車が跳ねるようになってしまいます。自転車が跳ねるとガタガタして疲れやすいのはもちろん、タイヤの推進力が地面に伝わらなくなるので漕いだ力が無駄になってしまいます。

タイヤが潰れすぎず接地面積を適正に保ち、「タイヤが路面にきちんと吸い付き、エネルギーが逃げない」のが適正な空気圧であり、進みやすくて疲れにくい、快適な走りが実現できます。

タイヤ、チューブの寿命を延ばせる

自転車のタイヤの空気圧を適切に保つことは、タイヤの寿命を延ばすことにも繋がります。

空気圧が低すぎてタイヤが潰れすぎるとサイドに負荷がかかり、ひび割れや断裂につながる恐れがあります。また、潰れてしまうと本来接地しないはずのタイヤの両端も地面の接することになります。両端はゴムが薄くなっているので、ここが摩耗するとタイヤの寿命が短くなったり、パンクが発生するリスクが高くなります。

また、空気圧が低いとパンクのリスクが高まるのは、チューブがタイヤとリムの間に挟まれてしまうことで穴が空いてしまう「リム打ちパンク」とチューブがタイヤの中で動いて摩擦が起こることによるパンクの2つが原因によります。どちらも、適正に空気を入れておけば解消できます。

一方でタイヤの空気圧が高すぎても、チューブの破損を招き、バーストしたりなどのリスクが高まります。

このように、タイヤの空気圧は高すぎても低すぎても寿命を縮める原因となるため注意が必要です。

事故防止と安全性の確保

自転車のタイヤ空気圧を適切に保つことは、事故防止と安全性の確保のためにも重要です。

例えば、空気圧が低いとタイヤが変形しやすくなり、路面からの衝撃を吸収しにくくなるため、バランスを崩して転倒するリスクが高まります。

また、空気圧が高いとタイヤの接地面積が減少するため、雨天時やカーブ走行時などにスリップするリスクが高まります。

タイヤ空気圧の過不足は事故の原因につながる可能性もあるため、事故を防ぐためにもタイヤの空気圧を適切に保つことに注意しましょう。

自転車のタイヤの空気漏れが起こる原因

自転車のタイヤの空気漏れが起こる原因は主に2つです。
ここでは、それぞれの原因について詳しく解説します。

タイヤのパンク

タイヤの空気漏れは、タイヤのパンクによって起こる場合があります。
タイヤのパンクが起こる原因は以下のとおりです。

  • タイヤにクギや画鋲などの異物が刺さってタイヤに穴が生じる
  • タイヤの経年劣化
  • タイヤの空気圧不足

中でも、パンクの原因として多いのはタイヤの空気圧不足です。タイヤの空気が少ない状態で走行すると、ちょっとした段差でチューブがリムと路面の間に挟まれたり(リム打ち)、タイヤの中でチューブが曲がりやすくなります

そのため、走行中にチューブが傷つきやすくなり、結果的にパンクのリスクが高まります。タイヤの空気圧を適切に保つことは、走行を快適にするだけでなく、パンクを防ぐためにも重要です。

虫ゴムの経年劣化

英式バルブに使われている虫ゴムは、経年劣化によって空気漏れが生じるケースがあります。

虫ゴムは、自転車のチューブバルブ内にある空気の逆流を防ぐための弁です。これが劣化してちぎれると、空気を入れてもすぐに漏れてしまいます。

安全に自転車で走行するためにも、虫ゴムは1年に1回程度の頻度で交換するのが望ましいでしょう。

ただし、利用頻度や環境によっても左右されるため、定期的に虫ゴムをチェックし、交換することで空気漏れのリスクを減らすことが可能です。

パンクと空気漏れを見分けるポイント

タイヤの空気漏れの原因が、パンクなのか虫ゴム劣化による空気漏れかを見極めるためには、以下の方法を試しましょう。

  • タイヤをゆっくり回転させて異物が刺さっていないか確認する
  • タイヤからチューブを外し、空気を入れた状態で水に浸け気泡が発生するか確認する(水調べ)

異物が刺さっている場合や水に浸けたチューブから気泡が出ている場合、パンクの可能性が高いです。どちらも異常が見られず、数日かけてゆっくり空気が抜けているのであれば、虫ゴムの劣化などの原因が考えられます。

また、空気漏れの原因がわからない状態で自転車に乗り続けることは危険です。原因が特定できない場合は自転車専門店に相談し、原因を特定してもらったうえで適切に対処しましょう。

自転車の空気入れについて

自転車のタイヤ空気圧を適正に保つためには、定期的に空気を入れる必要があります。
ここでは、自転車の空気入れについて押さえておきたいポイントを解説します。

空気入れの頻度とポイント

自転車の空気入れの頻度は月に1回程度を目安に行いましょう。

こまめな空気入れが必要となる理由は、タイヤの空気は自然に少しずつ抜けていくためです。

空気入れにゲージがついていない場合、手でタイヤの側面を強く押して少しへこむ程度が適切な空気圧の目安となります。
タイヤの接地面はゴムが特に分厚い部分で、タイヤの種類によって硬さが大きく異なるため、空気圧の違いが分かりにくい場合がありますので注意しましょう。
また、気温が高いときは暑さで空気が膨張しやすくなるため、空気の入れすぎには注意が必要です。

空気入れを用意

タイヤの空気を自分で入れる場合は、タイヤバルブに応じた空気入れを用意しましょう。

空気入れには、小型、軽量で持ち運びや外出先での使用に便利なポータブル式や、ハンドルを上下させて空気を注入するフロアタイプ式などがあります。

また、より緻密に空気圧を管理したい場合は、空気圧が確認できるインジケーターがついている物がおすすめです。

ダイワサイクルではポータブル式、フロアタイプ式、インジケーターがついているフロアタイプ式など、各種の空気入れを揃えています。

自転車を購入する際にあわせて購入しておくと、そのあとのメンテナンスもしやすく、急に空気が抜けてしまった場合でも店舗に持って行けるだけの空気を入れられる場合もあり、おすすめです。

多くの自転車用空気入れには、バルブ形式(英式・仏式・米式)に対応するアダプターやヘッドが付属していますが、全機種に対応できるとは限らないため、お持ちの自転車のバルブ形式と空気入れの対応アダプターが付属しているかのチェックは必要です。対応アダプターが付属している空気入れは、自転車を乗り換える際に違うタイヤバルブであっても、引き続き使うことができるのでおすすめです。

ダイワサイクルは無料で空気入れにも対応

ダイワサイクルでは、他店購入自転車も含め、店頭での「無料空気入れサービス」を行っています。「適切な空気圧がわからない」「空気を入れすぎそう」など、自身での作業に不安を感じる方も、熟練スタッフに安心して空気入れを依頼できます。

店舗で定期点検や整備を受ける場合は、その度に空気圧もチェックしてくれるため、空気の入れ忘れに備えることができます。

また、ダイワサイクルで自転車を購入した場合、出張無料サービスを受けることも可能です。出張無料サービスでは、突然タイヤがパンクして自走できない場合、スタッフが電話1本で駆けつけてその場で修理を行います。

タイヤの空気に関するさまざまなトラブルに対応しているため、安心して自転車ライフを楽しむことができます。

まとめ

ダイワサイクルは無料で空気入れにも対応

ダイワサイクルでは、他店購入自転車も含め、店頭での「無料空気入れサービス」を行っています。「適切な空気圧がわからない」「空気を入れすぎそう」など、自身での作業に不安を感じる方も、熟練スタッフに安心して空気入れを依頼できます。
店舗で定期点検や整備を受ける場合は、その度に空気圧もチェックしてくれるため、空気の入れ忘れに備えることができます。

また、ダイワサイクルで自転車を購入した場合、出張無料サービスを受けることも可能です。
出張無料サービスでは、突然タイヤがパンクして自走できない場合、スタッフが電話1本で駆けつけてその場で修理を行います。

タイヤの空気に関するさまざまなトラブルに対応しているため、安心して自転車ライフを楽しむことができます。
自転車のタイヤ空気圧を適切に保つことは、安全な自転車ライフを楽しむために欠かせません。

適正な空気圧を保つことにより、タイヤの寿命を延ばし、快適な走行性能やパンク防止につながります。
また、定期的な空気圧チェックは自転車事故を防ぐことにもつながります。

タイヤの空気は自然に抜けるため、月に1回程度の頻度で空気を入れ、タイヤの状態とあわせて定期点検しましょう。

タイヤの空気圧点検のことなら、『ダイワサイクル』にお任せください。

ダイワサイクル』では店舗サービスとして、他店購入自転車も含めた無料空気入れサービスを行っています。
すり減ったタイヤや劣化したチューブの交換や修理サービスも行っています。

また、空気入れやタイヤ関連パーツの販売も行っていますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

FAQ

自転車の適正なタイヤ空気圧はどのように確認すればよいですか?

タイヤの側面に表示されている空気圧(psiやkPaなど)を確認し、その範囲内で体重や走行環境に応じて調整します。最大空気圧のみ表示されている場合は、70〜90%を目安に空気を入れると快適です。

自転車のバルブにはどのような種類がありますか?

日本で一般的なバルブは英式・米式・仏式の3種類です。英式はシティサイクル向け、米式はマウンテンバイク向け、仏式はロードバイク向けで、それぞれに対応した空気入れが必要です。

タイヤの空気圧を適正に保つメリットは何ですか?

適正な空気圧を保つことで、走行が楽になり、タイヤやチューブの寿命が延び、事故防止にもつながります。空気圧が高すぎても低すぎても問題があるため、適切な管理が重要です。

タイヤの空気漏れの原因には何がありますか?

主な原因はパンクと虫ゴムの劣化です。異物の刺さりや空気圧不足によるリム打ちがパンクの原因となり、英式バルブの虫ゴムは1年程度で劣化するため、定期的な交換が必要です。

自転車の空気入れはどのくらいの頻度で行うべきですか?

月に1回程度を目安に空気を入れるのが理想です。自然に空気が抜けるため、定期的なチェックと補充が必要です。空気圧ゲージ付きの空気入れを使うと便利です。

ダイワサイクルではどのような空気入れサービスがありますか?

ダイワサイクルでは、他店購入の自転車も含めて無料の空気入れサービスを提供しています。空気圧の調整が不安な方も、スタッフに相談することで安心して利用できます。

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